人間電卓への道 ~改良版冪乗編~
こんにちは。かえるです。さて今回は、またまた暗算のテクニックについての記事です。今までもいくつか暗算についての記事は投稿していますが、今回から「人間電卓への道」に名前を変えてみました。(人間計算尺のほうが良かったかも)
↑前回の記事
そして今回は、前回よりさらに簡単になった対数を使う冪乗を紹介したいと思います。
それではどうぞ!
やり方
まずは前回と同じ6^11で説明していきます。
最初に下の3つの数値を覚えておく必要があります。
log(10)2 ≒ 0.30
log(10)3 ≒ 0.475
log(10)7 ≒ 0.845
3と7に関しては小数点第三位の5は「2つで0.01」とだけ覚えておけばよいです。
そしてlogの性質に log(a)MN = log(a)M + log(a)N と log(a)N^P = P(log(a)N) というものがあるのでこれを使って計算していきます。
log(10)6 = log(10)2 + log(10)3 ≒ 0.3+0.48 = 0.78
log(10)6^11 ≒ 0.78×11 = 8.58
6^11 ≒ 10^8.58
ということがわかります。ここから10^8.58を計算していくのですが、まず10^8 < 10^8.58 < 10^9なので答えは数億であることがわかります。
10^8.58 = 1億×10^0.58となります。これを計算するために以下の数値は覚えておいたほうがよいです。
10^0.1 ≒ 1.25
10^0.2 ≒ 1.5
10^0.3 ≒ 2
10^0.5 = √10 ≒ 3.16
10^0.8 ≒ 6
10^0.9 ≒ 8
この表を見ると10^0.58 ≒ 10^0.6 = 10^0.5 × 10^0.1 ≒ 3.16×1.25 ≒ 3.2×1.2 ≒ 3.85であることがわかります。
よって、6^11 ≒ 385000000 (3億8500万)だとわかりました。実際に計算すると362797056なので誤差は6%で、前回より少なくなっているのがわかります。
他の数の冪乗
上に上げたリストにない数の冪乗は1桁の数なら計算で求めることができます。
log(10)1 = 0
log(10)2 = 0.3
log(10)3 = 0.475
log(10)4 = log(10)2^2 = 0.3×2 = 0.6
log(10)5 = log(10)10÷2 = 1-0.3 = 0.7
log(10)6 = log(10)2×3 = 0.3+0.475 = 0.775
log(10)7 = 0.845
log(10)8 = log(10)2^3 = 0.3×3 = 0.9
log(10)9 = log(10)3^2 = 0.475×2 = 0.95
log(10)10 = 1
二桁以上の数は近い数を素因数分解して(例えば55は11が出てきてやりづらいので54 = 2*3*3*3など)求めるかlog(10)11やlog(10)13などを覚えるかしましょう。
まとめ
今回も暗算についてやってきましたが、今回のやり方は指数部分が増えても比較的楽に誤差も少なく計算できます。
では、今回はこのへんで。
それでは、よい暗算ライフを!